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それからというのも、第二図書室で一人で過ごしていた筈の俺の日常に変化が訪れた。
佐々木は最初、大体三日置きのペースで本を返却に来ていた。
部活にも所属していないし、学校の規定でバイトも出来ないから読む時間がたっぷりあるのだと言う。
更に第二図書室に来る間隔は二日置き、一日置きと短くなり、次第に毎日訪れるようになった。
家で読んでいた小説も、図書室で読むようになって。
もう、すっかりここの常連だ。
この第二図書室で夕陽に照らされながら一人で読む小説も好きだが、同じように静かに小説を読んで、この何とも言えない時間の流れを共感出来る相手が出来た事が俺は嬉しかった。
心なしか、毎日図書室に通う足取りが軽い。
佐々木は本を読んでる時は物静かだ。
集中しているのか、図書室内には小説のページをめくる音だけが響く。
そして読み終えた本に関しては俺と語らってくれる。
俺はいつの間にか、それが何よりも楽しいと感じるようになっていた。
語らう時間なんて、あっという間だ。
これが一ヶ月も経つと、佐々木と過ごす日々は俺の日常と呼べるようになっていた。
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