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「なあ、太一、好きだ」 「うん」 「好き」 「俺も」 「……すっげえ好き」 「っ、お、れも……好き…………」 不意に細い指先が俺の方へと伸びてきて、金色の前髪を掻き上げる。いきなり差し込んだ光に、反射的に目を凝らした。 「……俺も、直ぐに追い付くから、待ってて」 その瞬間、俺の涙腺が一気に緩んだ。 止まる事を知らない体温の上昇と、鳴り止まない心臓の音。 触れた太一の身体は驚く程熱くて、触れた部分から火傷が進行していく。俺はもう、重傷だ。これが本当の病気なら、治療薬なんて世界中探したって見つからない。 「……っ、ははっ、その言葉だけで、嬉しくて死にそ……」 これは、迷わず自分の頬を抓りたくなる程に、幸せな現実だ。
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