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DVDが終わり、俺と佐々木は感嘆の声を上げる。出演者達の演技もさることながら、演出も小道具も全てが良かった。 評価が高かったのも頷ける。 「これ、面白かったな」 「ああ。なんか続編も制作決定したらしい」 「じゃあ一緒に映画観に行こうか」 続編があるならば是非観たい。この小説に続きは無いが、佐々木曰く原作者自ら新しい脚本を手掛けるそうだ。 佐々木に続編が上映される時は一緒に行こうと誘えば、佐々木も同じ事を考えていたのか嬉しそうに行きたいと言ってくれた。 テンションが上がった俺達は、夢中になって映画について語った。 それから夕飯をご馳走になって、また映画の話に戻って。 気が付くと外は真っ暗で、結構いい時間になっていた。 でも、まだ語り足りない。 だから小さく、帰りたくないと呟いてみた。 「なんか、帰りたくないな。折角盛り上がってんのに」 「……っ……、あー、じゃあ……今日泊まるか」 「っ、良いのか?」 「俺も、まだ話したいし。鍵本がホントにいいなら、泊まってけよ」 「じゃあ、ちょっと家に電話してみる」 早速、と言わんばかりに俺は家に電話した。すると3コール程で母さんが出た。 それから暫く話をして、電話を切る。 どうだったか聞いてくる佐々木に、指でオッケーの形を作った。 「泊まりの許可貰った」 「そっか、良かった。じゃあ風呂先に入れよ」 そう言って案内されたのは、トイレの隣にある脱衣所。 俺が電話してる間に風呂を沸かしてくれてたみたいだ。水の音が、風呂場のドアを隔てて聞こえてきた。
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