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「……避けられてる理由、聞いてもいいか」 直球に、そう聞いた。会ったら何を話そうかとか、色々と考えたけど、やっぱりこれが知りたくて。 他の言葉で取り繕ったって仕方ないから、もう、ストレートに聞こうと思った。 俺の言葉を聞いて、隆太は視線を左右に彷徨わせ、口を開いては閉じてを何度か繰り返した。何を言っていいのかわからないという風に、必死に紡ぐ言葉を探してるように見える。 「……俺達って、友達だよな」 数分が経って、ようやく隆太がそれだけを言った。隆太の声は、緊張してるのかどこか上擦っていて。 俺は何故そう聞かれたのかわからなかったけど、とりあえずうんと言って頷いた。 「俺のこと、まだ友達だって思ってるか」 「どういう、意味……」 隆太の質問の意図が、さっぱりわからない。友達だと思ってると、頷いたばかりなのに。 それが、避けるのと、どう関係してるんだ。
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