第7話extra Candy floss

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「叶多」 学校からの帰り道、駅構内を出たとたん、呼びとめられた。 声のしたほうを向くと、見慣れた車が道路脇に止まっている。 「戒斗!」 叶多は駆け寄って、開いた助手席の窓から車のなかを覗きこんだ。 「乗れよ」 「どこ行くの?」 「崇さんとこ。お祭りだから来ないかって」 「あ、今日二十七日!」 叶多が助手席に納まったのを確認して戒斗は車を出した。 「叶多が来ないから痺れ切らしてるんだろ」 試験が終わった土日は、戒斗が有吏の用事で昼間中不在だったこともあり、それまで気が張っていた反動で、叶多は伸びきったゴムみたいに家でぼうっとしていた。
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