第7話extra Candy floss

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「そういえば、作りっぱなしのグラスがあったのも忘れてた」 「作りっぱなし?」 「うん。あい橋に行った日に作ったの」 「あの人騒がせな日か」 戒斗は運転しながらちらりと叶多を見下ろした。 きまり悪そうにした目と合うと、口の端を片方だけ上げた。 「それが……」 叶多は言い淀んで言葉を切るとため息をついた。 「なんだ?」 「あれ……進学のこと、ただの脅しだったって……」 「……ふーん。まあ、それでもいい機会だったんじゃないか?」 驚きもしない、といっても戒斗があからさまに驚くことはないけれど、どこか不自然なくらい平然としている。 こういう場合、平然とするよりはおもしろがるだろう。
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