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――20:西町 音羽、ログイン完了――
「うぐ。」
……急に起こされたような、変な気分。
だけど、世界は変わってた。
「……お、おー?」
よく景色が見える丘の上の、舗装もされてない道に立ってた。
少し遠くに、見慣れないヨーロッパ風の街。
……ほんと、RPGのCMで見るような風景。
「これがVR……」
古い型らしいけど、想像以上に実体感のあるものなんだ?
むしろ生身レベル。
「お……」
風景の次は自分の身体に驚く。
見える範囲……髪型はリアルと変わらず細いヘアバンドで上げた前髪にポニテ……だけど白銀に。
で、耳に違和感。
普通の位置になくて頭の上、触ると猫耳ぴくぴく……しっぽもある、白にゃんこ。
「にゃ……にゃんこ、私、にゃんこ……」
しっぽついでに服、長いマフラーに、白主体のノースリーブの和服のようなトップス、ミニスカ……しっぽがあるからスカート邪魔。
腕は、指部分が開いてる細かい網々のやつ、忍者の着る鎖かたびら? のグローブ版みたいな感じ。
足は……言葉で表現しにくいけど、膝上から足首までのなぜか動いてもズレない布に足袋。
要するに、くのいち。
「……なぜ。」
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