新学期と石像。

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――魔法があるとは先述したけど……そんな世界だからと言っても、別に学校イコール魔法学校だけなファンタジー世界でもない。 「ええと、三屋下……三屋下……」 現に、私も今日から普通の高2で、今はクラス替えの表を見てるわ。 あ、改めまして三屋下 橘夏(ミヤシタ キッカ)よ。 特技、趣味は掃除と洗濯。 潔癖ではなく綺麗好きって感じ。 「あった。」 ただ……ちょっとキツく見られたりするタイプで、ほとんど友だちとか居ない。 今も、自分のクラスを確認するだけで充分。 「……なんとか、今年は近寄りにくい人間に見えないようにしないとね……」 私、掃除中以外は長髪を流してたんだけど、それが威圧感あるみたい。 だから、今日から耳の上くらいでツインテールにして、ニーソとかはいてみたんだけど……今度は、リアルツンデレは面倒だとか言われそう……。 いきなり、陰鬱っぽい感じで申し訳ないわね。 ――と、一人で教室へ向かう途中で見付ける。 「…………今日は、ここなのね。」 私の前に……現れたと言う感じのそれは、この学校だと“いろんな意味で”有名な……薄い石板? みたいなものの上に立つ、一体の……少女の石像。
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