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「どうしませう…」 「まあ、元々兄者の種族自体珍しいものみたいだし何かしら一悶着はあると思うから覚悟しておいた方がいいと思うよ」 「嫌じゃー」 「何、こそこそと話してるのよ!」 後ろからガバッと抱きついてくるカナリア。 「私も混ぜてよ~」 「そこまで面白い話じゃないぞ?」 「ほら、百合っちのことを兄者と話し合ってただけだから」 「なるほどねー」 やはりカナリアから見ても百合はすごいと感じるんだな。 その話をするとカナリアはうーんと小首をかしげ考え込むが…… 「でもオーダーだって言い張れば良くない?」 とそこまで重要そうには思っていないみたいだ。 「でもオーダーにしては弱いしちょっとその言い訳はきついと思う」 「でもオーダーの初期状態だといえば…」 「召喚獣とか、テイムモンスターのオーダーは初期段階だとスキルは全部開放されてない状態だから…」 「そっかー、でもオーダーってこの世でたった一つのアイテムってことだから例外があってもいいんじゃない?」 「確かに、でもそれで納得できる人間は少ないだろうし、寧ろ新しいパターンということでしつこく聞いてくる人とかもいそう」 「うわーめんどくさいなーもう!まあでもどちらにしろそういったのは無視か、いざとなればおにぃの旦那様を頼ればいいんじゃない?ほら、確か前にトッププレイヤーだとか言ってたし」 「それもそうだった。何も悩む必要なかったね」 なんか勝手に結論出しやがった。というか旦那様ってなに?俺は男、旦那様は俺のはずでもっているとしたら奥さんな。 「お前様よ、旦那様とは誰でありんすか。まさかもうお手つきになっていたとは…うかつでありんした。これは即座にその旦那様とやらを八つ裂きにし心身ともにお前様を私色に染めて…」 なんかヤンデレさんのスイッチが入っちゃったんだけど。 「待て待て、そもそも俺に旦那なんかいないから落ち着け」 「しかし…」 「しかしもかかしもありません。はい、この話はここでおしまい!それより今後の予定を組んでおこう」 「うむむ」 まだ納得はしていないようだけど一旦、話を切っておかないと止まらなくなりそうだからな。 さあ、話を始めるぞというタイミングで携帯の端末からの着信が入ったことを知らせるメッセージが入る。
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