ゴミのような俺は、せめてこの世界的陰謀に立ち向かう事になりました。ですが、――

第1話 おっさんの俺は何故か美少女とキスしてました

　俺はどうしてこんな人生になったのだろうか。何に対しても本気になれない。「どうせ……」必ずこの３文字が頭をよぎる。多分、俺のその時に３文字の後に続く答えは間違ったことは無い。けれど、何故かそれを続けている内に俺は社会で底辺の存在になっていた。寄生虫と言っても良いかもしれない。

　カタカタとキーボードを打つ音と俺の呟きが部屋中に響く。工事をやっているのか、ガチャンガチャンと外から謎の音が聞こえる。

　スレッドが1000まで埋まったことにより、俺は一息つくと共に違法視聴アニメサイトに移動する。しかし、好きなアニメはアップされておらず、仕方無くも泣く泣くまとめサイトを見始める。ところどころ昨日自分がレスした内容がまとめられていることを確認しながら、グダグダと時間が過ぎるのを待つ。

　その時だった。ピロピロピロッ！！！とスマホから甲高い音が流れ、同時に部屋全体が大きく揺れる。

　「う、うわっ！？」

　俺はパソコンをがっしり固定しつつ、スマホが地震が来た事を知らせたのだと悟る。同時に来たという事は、ここからかなり離れているんだろうか。しかし、結構大きかった。……確認した方が良いのだろうか。

　外ではワーワーキャーキャーと老若男女の悲鳴が聞こえる。どうも被害は甚大らしい。しかし、……

　「おれ、出た方が良いのか……？」