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これが私と幽霊である彼との出会い。ちなみに「れいくん」というのは私が彼に与えた呼び名だ。彼は自分の名前が分からないらしく、私は最初彼のことを「幽霊くん」と呼んでいたが、それではあまりに味気ないだろうということで、「ゆうれい」の「れいくん」となった。
れいくんはこのアパートの私の部屋にしか現れることはできないと語った。今までここに住んだ人たちには自分を見ることができる人はいなかったらしく、私と話ができることをとても喜んでいた。私も幽霊と話す日が来るとは思わず最初は怖かったが、段々と慣れてきた。彼の笑顔に次第に恐怖心が薄まっていった。
れいくんは人に触れることはできないが物には触ることができる。あの日きゅうりを食べていたのは、私があまりにおいしそうに食べているから気になったからだと言っていた。……たぶんそれはお酒でストレスを癒しているときの顔で、別につまみになればきゅうりじゃなくても良かったとは言わないでおこう。
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