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私には、大好きな人がいる。
朝、学校に着いたら、ニコって微笑んで、
「おはよう」
って言ってくれる。
授業中に目が合えば、手を降ってくれる。
放課後は一緒に帰ってたまに寄り道したり、彼の部屋に行ったり。
そう。私の大好きな人は、私の彼氏―
「……ーい」
横にいるのは、彼氏……ではなく、親友の真理。
「また口開けて。妄想?」
真理とは、中学の頃から仲が良い。真理は、サバサバした性格で、美人。結構モテる方。でも、彼氏はまだいない。驚きだ。私が真理だったら、ソッコー彼氏作ってる。でも、私だって、昔は彼氏いたんだよ…………
今は高二で、3年も前になるが、私には、彼氏がいた。でも、その彼氏とは、一ヶ月で、終わった。でも、理由はまだ、誰にも知られてない。真理にも。でも、別れた理由はかなり酷かった。だから私はそれ以来、リアルの恋がダメになって、妄想だけで満足するようにしていた。
「ねえ、見て由美香。」
真理が言う。
「イケメン5人組。今日も人気だね。私にはあいつらの人気の意味が分かんないよ。」
と、真理は続けて言った。
「それなー。」
私も呟く。
ちなみに、イケメン5人組というのは、学校のアイドル的存在で、とてもモテてる。もちろんファンクラブは、存在してる。私と真理は、興味なし。名前すら分からない。
「あっ!あと、10分で、授業始まる!行こっ!」
真理が言ったので、私もついていこうとしたら、イケメン5人組の1人が、私に微笑んだ気がした。
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