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「興味ないわ。私は運命の人って決めてるの!」
「まぁた、その話?」
ラピスのその声は完全に呆れかえっている。
「婆ばがね、私の恋愛を占ってくれたのよ。
婆ばの占いは私なんかと比べ物にならないくらいとっても当たるんですもの。
『アミラ、そなたは18歳の誕生日に運命の人に出会うだろう』って。
素敵よね」
アミラの得意分野はタロットカードだ。
婆ばに教わってから色々な人の占いをした結果、当たると評判になった。
「でも悪い事も言われて無かった?
確か…『その者との出逢いがそなたの運命を大きく揺るがす。
波乱に満ちた人生の渦の中に巻き込まれていく』って」
「そうだったかしら?覚えてないわ。」
「お姉ちゃんってば本当に都合の悪い事は忘れるんだから。」
そんな話をしてるうちにアミラの母が手作りの料理や湯気の立っているスープをもって来た。
やっと料理が出来上がったらしい。
「さぁ、ご飯よ。暖かいうちに食べてしまいなさい。」
姉妹は嬉しそうに夕食を頬張る。
「そういえばアミラの18歳の誕生日ももう1週間後なのね。」
アミラの母も先程の話に乗っかるようだ。
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