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「きゃ……」
「なんだ。もう出ちまったのか。一緒に入ろうかと思ったのに」
え。
買ったの、あたしだよね。
あたしに主導権あるはずだよね?
それとも、あたしなんかに買われてくれたんだから、あたしが合わせなきゃいけないの?
裸なのも忘れて硬直しているわたしを見ると、彼は吹き出した。
「嘘だよ。ほれ。バスローブ持って来てやった。バスタオル一枚ってのもいいけど、冬は風邪ひくぜ」
「あ。……すいませ……」
「あと、タオルはそこな」
隅の籠を指差して彼は出て行き、ドアの向こうで笑い声がした。
「あの、……お先に」
「おう。んじゃ入っかな。――――あ。おじさん、女の子は素っ裸でベッド入って待ってんのが好きだから。よろしく」
……だから、買ったのあたしじゃないの?
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