Episode-2 《  歓迎会  》

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「折角の席ですし…。 佐野先生にはこれからお世話になるので 1杯だけ付き合ってください。」 この人絶対絶対性格悪い。 郷中さんの笑い声が少し遠いところで聞こえて。 それが切なくて私はうつむいた。 話しかけたかったな。 今日はやけに郷中さんが遠く感じる。 「佐野先生!乾杯。」 その声にハッとして結城先生と乾杯した。 「かん…ぱい。」 こうなったらもう自棄糞だよね! 郷中さんと一瞬目が合ったような気がしたけど 私はビールをイッキに飲み干した。 「良い飲みっぷりですね。 佐野先生もしかして強いんじゃないですか?」 「おかわりっっ!」 もうどうでもいい。 この人が横に居たらどうせ楽しくないし。 飲めばいいんでしょ飲めば! 「おーい!結城先生。 佐野先生あんまり強くないから 飲ませすぎちゃ駄目だぞ。」 「郷中さん!私平気です…。 今日は何だか飲みたいんですっ!」 「あんまり無理するなよぉ。 心配しちゃうだろー!」 心配、してくれるんだぁ。
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