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「なっ!何すんの!?
変態!!!離してよぉ!」
「ッチ。
んとに、ムカつくな。」
さっきよりキツく抱きしめられて
口を塞がれる。
息もさせてくれないような
乱暴なキスなのにーーーー。
どうして私もっと強く拒ばないんだろう…?
「黙ってればイイ女なのに、な?」
「さ…さっきっから態度変わりすぎだし、
もう怖いし、最低過ぎるッッ!!
とにかく、私1人で帰れるから!」
酔いが急に回ってきて訳も分からなくて。
チワワの如く泣きながら睨んで震える私。
「道端で泣いてる人を放って帰れと?」
「アンタのせいでしょっ!!」
「《郷中さんの方が格好いい?》
《どうせ振られるもん?》
お前さ、郷中さんが好きなんでしょ?」
…ど、どうして?
初日の新参者にまでバレる程、
私はバレバレなのか……。
はたまたそんなウワサを聞きつけたのか…。
己、人の弱みに漬け込むなんて!!!
「あ、…アンタに関係ないでしょ!?」
「ふっ…。素直に認めちゃうんだ?」
「だから!関係ないもん!
私が郷中さんを好きだろうと勝手でしょ!?」
ピーーーーー。
機械音がなる。
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