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「結城です。
佐野先生、よろしくお願いしますね。」
彼の目を見て、
私の本能の警報がキーンと音を立てる。
…………この人本気で苦手な気がする。
「はーい。」
あんまり関わるの辞めよう。
何でか分かんないけど良くない気がする……。
「佐野先生って、いくつ何ですか?」
「23ですけど……」
「へぇ……。1つ上なんですね。
僕より全然、下に見えますね。」
嫌味ったらしい笑顔に
私はまた引きっつた笑みを浮かべて
郷中さんを目で探す。
やっぱり断ろう…。
私絶対この人と仲良く出来ない。
私の本能がこの人やっぱりヤバイって叫んでる。
「じゅ…授業の準備があるのでまた。」
返事を聞かずに猛ダッシュでトイレに逃げる。
…………何なのあの人!
怖い。怖すぎる。
「はぁ。無理だよ……。」
自然と出た溜息にハッとする。
郷中さんは、どう思ってるんだろう。
私に彼氏が出来ても何とも思わないのかな…。
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