第四章 赤い花 白い花

21/28
前へ
/274ページ
次へ
「帖佐さん、行ってらっしゃい」  帖佐が、生葬社を出て仕事に戻って行った。  異物(インプラント)は、接客スペースの机の上にあるが、 このまま報告書を作成して処理するのも可哀想な気がする。 「遊部君、変な同情をしないでね」  百舌鳥が手袋をはめて、異物(インプラント)を事務室に運んでしまった。 「……でも、病院の屋上の幽霊は、 別の所から依頼がきているから行ってもいいよ……。 その病院の屋上は幽霊が大量にいるので、異物(インプラント)を少し回収してくるといい」  百舌鳥がため息をついていた。 「はい!」  では行くかと昂を見ると、首を振っていた。
/274ページ

最初のコメントを投稿しよう!

184人が本棚に入れています
本棚に追加