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人は半分以上水で出来ている。だから、水を操る生き物であった。
死んでも、水の傍ならば、何かが残っていてもおかしくはない。
水を操っているのが、何であるのか、分かっていないのだから。
水は皮膚の下の水分というだけと言う人もいるが、
ただ袋に入っただけの水とは動きが違う気がする。
屋上には水が無かった。花火は火の塊に近い。
どうして幽霊は、花火を見ているのであろうか。
「花火を見ているのは、何故でしょうか?」
花火は広範囲で見えるので、
他でも幽霊が花火を見ているスポットがあるのだろうか。
「浄化の願いかな。色んな理由をつけても、俺は花火を見るのが好きでね。
近くもいいけど、遠くの花火も好きだよね。
燃えて消えるところがいいのかな……」
俺は、花火が、消えて何も残らないけど、
人が記憶に必死に留めようとするところがいい。
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