第四章 赤い花 白い花

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 では、一人で行くしかないか。 そこで、丼池の言葉を思い出した。 あれに、指を入れられたくはない。 百舌鳥が酔って言っていたが、指が入るのと、息子?が入ってくるのでは、 全く違うらしい。 指は繊細な生き物であるが、息子は肉でできた凶器らしい。  俺は、どちらも遠慮したい。  俺は、丼池に電話を掛けてみたが、出る気配はない。授業中なのかもしれない。 では、資料を整えて、再度、電話を掛けてみることにしよう。  事務室に入ると、端末の電源を入れた。 そこで、病院の歴史を見て、その病院は、元は寺の一角にあったことを知った。 寺で、週に二日ほど、無料で治療をしていた。
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