第四章 赤い花 白い花

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「間に合った……」  丼池は午後からの出勤であるので、時計を見ると、三十分以上の余裕があった。 「まだ、時間は大丈夫だよ」 「そうではなく、遊部さんの出発までに到着して良かった」  俺は、丼池の建築好きを認めていた。 だから、生葬社を辞めて、大学に専念すると言ったら協力する。  タイムカードを押した丼池は、そのまま出かけようとしていた。 「昂から、内容は送られてきています」  昂は、報告書の内容を丼池にも教えていたのか。 「丼池君、学業に集中しないとダメでしょう」  丼池には、好きな道を行って欲しい。 「遊部さん、仕事に行きましょう。 俺は、好きなものは、全部手放したくありません!」  百舌鳥に病院に行くと告げ、生葬社を出たが、丼池とはまだ口論していた。
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