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会長の愛娘撲殺殺人事件
「此処は………………」
「私達の“事務所”です…何か?」
「い、いえ……何でも無いです」
(マジですか……何にも聞いてないよ……)
坂本さんの後を付いて行くと、其処は○○組と
言う看板と組長さんの表札が掛かっていた。
「少しオヤジの機嫌が悪いのであまり喋り
掛けなくて良いから」
(それは……………死ぬフラグですね)
坂本さんは真剣な眼差しで僕を見据えていたが、
僕がそんか無礼を働かないと踏んだのか事務所の扉を開ける。
(厄介な依頼だな)
「オヤジ……新しい顧客を連れて来ました」
「おう…………個室入れ」
「はい、付いて来て下さい」
(顧客?どういう事だ?)
いまいち今の会話の中の“顧客”と言う単語の意味が解らなかったが、余計な事を聞いて怒らせたくないので此処は黙りを貫く。
「あの………先程の方は少し……元気が無い様に
見えたんですけど何か有ったんですか?」
本当は依頼主のプライベートに首を突っ込んじゃいけないのだが、気になるのだ。
「………ニュース見てないのか……」
「はい、今日は職場から来たので」
「……オヤジの娘が……殺られました…」
「そんな…………じゃあ今警察が動いてるのでは?」
不味い、このまま居続ければ確実にお巡りさんと鉢合わせだ。避けたい、そだけはどうしても避けたい案件だ。だからと言って解決策が浮かばない。
「警察は被害者が私達、ヤクザだから捜査を
後回しにして何時までも事件は解決しないし、
現状何も分かっちゃいない。」
「それは……………酷いですね…………」
いや、薄々気付いてはいたが本人の口から聞くとよりいっそう恐怖が増す。
「だから……君には事件が解決するまで協力して
欲しいんだ……」
「勿論良いですけど、依頼は株ですよね?」
「あぁ…周りは五月蝿いけど宜しく」
「宜しくお願いします」
こうして第二の快楽に溺れるまで後二秒。
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