第2話 影狼組

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***** 眠って何時間経っただろうか、障子が開く音で燕はゆっくり瞼を開けた。 「おはよう、良く眠れた?」 目の前にはあの茶髪の青年、透麻の顔があった。 彼を見た瞬間、昨日のことを思い出し素早く後ずさる。 「そ、そんなに警戒しないでよ!」 「ここまで連れて行かれて警戒しないほうがおかしい。一体何が目的なんですか?」 透麻を睨みつけながら訊ねる。 すると、彼はため息をついた。 「本当は逃がしてあげたかったけどね。」 「え?」 ポツリと呟き透麻はまた向き合う。 「君は俺たちの正体を知ってしまった。だからここに連れてきた。」 「あなたたちの正体?意味がよく分か…」 「とにかく、そのことを今から俺の仲間と話し合うから俺についてきてくれる?」 言葉を遮られ、燕は不安と苛立ちを持ちながら透麻についていった。 階段を下り、奥の部屋へ案内された。 そして、部屋の前に立ち止まる。 「朝霧さん、連れてきました。」 透麻は部屋の奥にいる者に声をかけた。 「ああ、入ってくれ。」 男の声が障子の奥から返ってきた。 「失礼します。」 返事が返り、透麻は障子を開ける。 部屋の中には昨夜会った清四郎たちと一吉、まだ出会っていない者が数人座敷に座っていた。
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