①賀月の初体験

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「あーぁ  またいい所で続いちゃったよ」 マンガを閉じながら次号も読ませてね言って、 「賀月、この頃 携帯ゲームやって無いの?」 『へ? やってるけど…』 「何やってんの? オレもやりたい」 そう言うとオレの隣に座りポケットから携帯を出し、 「オレに送って」 オレの顔を見る。 『あぁ…』 送ってあげると受信音がして諄太が開き、 「これ、どうやればいいの」 『繋げて消す、簡単だよ、その青い所を消せばクリアだよ』 「えー そうなの… 全然ダメ」 『どこを消したら、どの色が落ちて来るか、ちゃんと見ないとな』 「あー ダメ  ね、やって見せて」 オレは自分の携帯を出しゲームを開く、 『…いいかー 見てろ』 指を滑らせ同じ色を繋げていく、 『スピードは関係ないからな…繋げて消す』 諄太は、へーって言いながらオレの腕に体をぴったりくっ付け覗き込んでくる。 諄太がくっ付く左腕が熱くて、左腕から全身に熱が伝わる。 腕に諄太の息が掛かり一瞬、目を閉じるオレ。 クリアすると、 「やってみよ」 そう言ってオレの腕から体を離し携帯を弄り始めた。 オレは諄太の横顔を見つめる。
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