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オレの中で何かが音を立てて崩れて行く気がした。
オレは賀月が好きだ。
だから…この高校まで追い掛けて来たんだ。
中3の担任に賀月と同じ所に行きたいって頼んで志望校を教えてもらって、同じ高校を受験したのに…
賀月がオレの話し方が心地良いなって言ったから…
陰で女みたいって言われても…まあいいやって思ってたのに…
好きでも無いのに…
誰でもいいからやりたいなら…
オレの思いが、
届かないなら…
嫌われてもいいからオレがやる。
朝、賀月がいつもの様に迎えに来た。
あまり視線を合わせようとしない。
「賀月、今日帰り うちに寄ってね」
『へ?』
「教わったゲーム まだ上手く出来なくて、今日も教えて」
賀月がオレを見た。
だからオレは笑った。
『…ん 解った』
賀月、オレ決めたよ。
オレの初体験、
好きな賀月にするから……ね!
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