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「ただいま~」
と、俺はドアノブを回す。
しかし開かなかった。
「なんだ、唯愛のやつ。まだ寝てんのか?」
仕方ないな。
俺は、財布に入れていた鍵を使って、家に入る。
そしてそのまま、荷物を取りに部屋にいく。
すると俺の部屋のなかから声が聞こえた。
今、家にいるのなんて唯愛しかいない。
俺は溜息を吐いてから、ドアを少しだけ開けて、中を覗き見る。
「ん……あっ……ふ……」
…………
「たっくん……たっくん~……」
…………
「うぅ……やばいよぉ……もう少しでたっくん……んっ……帰ってきちゃうよぉ~……」
…………
「でも……でもやめられない!」
…………
「ごめんね。たっくん。こんなお姉ちゃんで……あ……でも、でも私はたっくんのこと大好き!」
…………
「ああ……ダメ! ふゎ……この部屋たっくんの匂いが溢れていて……私たっくんに包まれてる……」
…………
「あん! ダメ! ダメだよ、たっくん! そんなところ……」
…………
「いや……あっ、あっ、ふっ、や……んあっ! ん~!」
…………
「たっくん……やっ! ……それ……はげ……しいよ……」
…………
「ああ……ダメ! 本当にダメだよ! たっく……イっちゃう! イっちゃうから~!」
…………
「あ、あ……私たっくんに……弟にイカされちゃう! 見られながら、イっちゃう!」
…………
「う、うぁ、あん!! い……いっくぅぅぅううう!!!!」
…………
「はぁ……はぁ……はぁ……」
…………
「あう……シーツがびしょ濡れだよ」
「本当だな。どうしてくれるんだ? この年中発情淫乱姉」
息絶え絶えに、呟いた唯愛に向かい、布団を捲って確認して答える。
「きゃ! た、た、た、たっくん!? いつからそこに!?」
「結構前から」
「あう……」
「あながち、弟に見られていくっていうのは間違ってなかったな」
「はずかしい……」
枕を抱いて口に押し付け呟く。
きもい。それで寝る俺の気持ちにもなれ。
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