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俺が所属しているのは『現代文化研究部』。
しかしそれは名だけで、現在は実質、帰宅部と化している。
もちろん、公言はされていないが、暗黙の了解として理解し、幽霊部員として入部してくるものも多い。
この学校は、絶対に一つ、部活に所属しなければならない。
真面目に部活をしないやつらが、部活に所属しているのはいろいろと困るのだろう。
だから、その生徒たちはこの部が一手に引き受けているのだ。
帰宅部と化してはいるが俺は違い、部活をしている人間である。
俺の他にも数人いて、基本は週に二回、火曜と木曜に活動している。そのメンバーについての説明は、今にできるだろう。
俺は目の前にあるドアの前に立つ。
着いた。ここが部室だ。俺はドアを開ける。
「今こそ勝利を我が手に!」
「ふふふ……貴様などにこの私が倒せるか!」
「トランプごときに何を熱くなってるんだよ……」
部室となっている教室の中に入ると、既に俺以外のメンバーは揃っていた。
そして三人は何故かトランプをしていた。
あの一瞬の場面だけでも分かるように、変人の集まりでもある。
例えば、あの二人の反応に気だるそうにしているやつ。
そいつは俺が来たことに気づくと、トランプを辞め、俺の元へ駆け寄ってくる。
そいつは――
「巧人! どこいたんだよ。今日は随分と遅いじゃないか」
「別に……トイレに行っていただけだよ。ほら鞄がそこにあるだろ?」
「なんだよ、それなら……」
ホモだ。
「俺の中で吐き出してしまえばよかったじゃないか」
「きもいからな。透」
さわやかなほどの笑顔で答えてきた透を、適当にあしらうとトランプを続けていた二人のほうから高笑いが聞こえた。
「ふはははは! やはり貴様では私を倒すことなど不可能なのだ!」
「くそ……だが、まだだ! 俺に残された力よ!」
「ぐっ! なに? 私の力が阻まれただと!」
ああ、あっちの二人は遊んでいるだけで、普段はあんなんじゃないからな。
いつもならもっとひどいし。
「おい。そろそろやめろよ。巧人も来たことだしな」
透が呼びかけると、二人は演技をやめ、俺のほうに目を向ける。
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