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「……ふぅ」
家の中に入っていくのを見届けて、喜びの溜息を吐く。
やっぱりいいなぁ~……さよちゃん(10)。可愛いわ~。
いや~これでみんなを異常性欲の持ち主達から守れて、俺も目の保養になって、一石二鳥だな。なんて最高なことだろう。
こんな日々を送れる俺は、とても幸せな人間だな。
俺はふと、腕時計に目を向ける。
「おっと、もうこんな時間か」
よく見ると、辺りはもう真っ暗じゃないか。集中しすぎて全然気づかなかったぜ。
こういうことが俺には多々ある。
だから俺は、時間を気にするようにした。
腕時計をして、時間を確認するという動作を、無意識で癖として行う。
そうすることで、夢中になると時間を忘れるということの歯止めとなる。
今のでも、相当ダメだろと思うかもしれないが俺の元はこんなものではない。
比較することさえ、おこがましいレベルだ。
例えば、昔ゲームにはまってやっていたら、一週間立っていたことがある。
これは、突然倒れて体が悲鳴を上げていると気づいたが、そうでなければ続けていたことだろう。
といっても、これもまだ序の口だ。
俺にはもっと、冗談じゃ済まないほど危険な状態になったことがある。
これでは、身体的にも精神的にも悪いため、この癖をつけるというのは必然だったといえるだろう。
「さて俺も家に帰るとするか」
早く帰らないと親がうるさいからな。
よく漫画やアニメにあるような親が海外出張で~とか、旅行に行って~とかあるが、そんなものは現実にあるはずもない。
それはそれで自由でいいけど、そうなったら毎日の食事とか洗濯とか、掃除とか大変だし面倒だしな。
あったらあったらで、困るものだ。
まぁ、家事全般ができる妹でもいれば別だが。まず妹がいないからな。
ほしかったな~俺も。
おにいちゃんって言われてみてーよ。くそぅ~今からでもヤってくれないかな。俺の親。応援するんだけど。
つっても、もう俺も十七歳だし、二人もきついか。
いや、あの二人なら或いは……と、そんなこと考えている場合じゃなかったな。
「家に帰って、今日の分の写真を整理しないとな!!」
俺はうきうきとした気持ちで、家へと帰って行った。
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