1-2 現れる変態たち――姉

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「……ふぅ」  家の中に入っていくのを見届けて、喜びの溜息を吐く。  やっぱりいいなぁ~……さよちゃん(10)。可愛いわ~。  いや~これでみんなを異常性欲の持ち主達から守れて、俺も目の保養になって、一石二鳥だな。なんて最高なことだろう。  こんな日々を送れる俺は、とても幸せな人間だな。  俺はふと、腕時計に目を向ける。 「おっと、もうこんな時間か」  よく見ると、辺りはもう真っ暗じゃないか。集中しすぎて全然気づかなかったぜ。  こういうことが俺には多々ある。  だから俺は、時間を気にするようにした。  腕時計をして、時間を確認するという動作を、無意識で癖として行う。  そうすることで、夢中になると時間を忘れるということの歯止めとなる。  今のでも、相当ダメだろと思うかもしれないが俺の元はこんなものではない。  比較することさえ、おこがましいレベルだ。  例えば、昔ゲームにはまってやっていたら、一週間立っていたことがある。  これは、突然倒れて体が悲鳴を上げていると気づいたが、そうでなければ続けていたことだろう。  といっても、これもまだ序の口だ。  俺にはもっと、冗談じゃ済まないほど危険な状態になったことがある。  これでは、身体的にも精神的にも悪いため、この癖をつけるというのは必然だったといえるだろう。 「さて俺も家に帰るとするか」  早く帰らないと親がうるさいからな。  よく漫画やアニメにあるような親が海外出張で~とか、旅行に行って~とかあるが、そんなものは現実にあるはずもない。  それはそれで自由でいいけど、そうなったら毎日の食事とか洗濯とか、掃除とか大変だし面倒だしな。  あったらあったらで、困るものだ。  まぁ、家事全般ができる妹でもいれば別だが。まず妹がいないからな。  ほしかったな~俺も。  おにいちゃんって言われてみてーよ。くそぅ~今からでもヤってくれないかな。俺の親。応援するんだけど。  つっても、もう俺も十七歳だし、二人もきついか。  いや、あの二人なら或いは……と、そんなこと考えている場合じゃなかったな。 「家に帰って、今日の分の写真を整理しないとな!!」  俺はうきうきとした気持ちで、家へと帰って行った。
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