小窓の向こうに、眩しい君

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桜の花びらが、ひらひらと舞い散って。 刺すような日差しに、目が霞む。 新しい制服の着心地の悪さに、ため息をついたら 「避けてっ!」 頭上に、何かが落ちてきた。 …っ。 じんじん疼く患部を押えて 痛みのせいで、声すら出ない。 「本当ごめんっ!大丈夫っ?!」 見上げた空は、蒼々しくて。 目の前には、太陽を阻む、太陽がいた。 それは高校入学から、数日経った時のこと。
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