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夕方にはもう帰ってしまった竹中さんに、話を聞くことも出来ず。
お母さんに聞こうかと思っていたものの、晩御飯の支度をしなくてはいけない時間になっていた。
美咲さんと旦那様は外で済ませるらしく、奥様と大志くんの二人分だけ。
それでも一定の品数を用意しなくてはいけない。
料理の手伝いが終わってからお風呂の用意へと急いで。
その後にはまだ、アイロンがけが残っている乾いたシーツと服達が、山のように残っている。
終わりなき戦いとは、多分、こういう事なのかもしれない。
…今日も一日、あっという間だったな。
寝る前にちょっと宿題やって、それで本でも読もう。
じゃなきゃ全然夏休みって感じがしないや。
「雫ー!」
綺麗に洗い終わったバスタブにお湯を張ろうとした時、お母さんの声がどんどん近づいてくる。
なんだろ、掃除できてなかったのかな。
とりあえずお湯を出しっぱなしでお風呂場から出ると、お母さんはもうすぐそこに居て、たどたどしい足取りで駆け寄って来た。
「お母さん、走っちゃダメだよ、元から足悪いのに」
「違うの、奥様が急ぎで呼んでるのよ」
「えっ?私を?」
…何かしたのかな。
まさか大志くんと話してるのバレちゃった?
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