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差出人: 奥様
メッセージ:
どうなったの?早く帰ってきなさい。
今から何が待ち受けているのか、考えただけで身震いがした。
なんて、報告したらいいんだろう。
素直にまた怒らせたと、伝えるべきなのか。
それとも誤魔化して、明日許してもらうまで謝りに行くか。
…それは、怖い。
正直、奏人くんの顔、見れる自信がない。
もうお先が真っ暗にしか思えなくて、両手で顔を覆い被せてしまった。
…どうしよう。
本当、どうしたらいいの…。
プッ
軽く鳴らされたクラクションに手をどけると、車の中から意気揚々と助手席を指してる楽しそうなお兄さん。
この時、魔術にでもかかったようだった。
誘われるように足は勝手に助手席に向かっていて、手は真ん前にあるドアを開けている。
誰だかも分からない、二回しかあった事のない男の人の車に乗り込むなんて、普段じゃあり得なかった。
容量オーバーした頭は、逃避に走ったのだろうか。
少なからずもう先のことを考える余裕なんて、一欠片も残っていなかった。
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