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「ちょっと効果覿面…過ぎたくない?」
「うん…あたしちょっと引いてるもの…」
ああ…頼むから、他所でやってくれ…。
「このまま、ガリ勉さんにならないわよね…?」
「えっ!そんなの嫌よっ。眼鏡なんかかけちゃったらどうするのっ、せっかくカッコよく生んだのに勿体無いっ!」
「のりちゃん、シッ!聞こえるっ!」
聞こえまくってるよ…。
「でもあれから5ヶ月だよ…?塾内テスト、全国100位以内とか我が弟ながらすごいわ…」
「でもやっぱり眼鏡は嫌よ」
「眼鏡にもよるけどねぇ」
「さっちゃん、奏人に眼鏡は似合わないって」
「三人とも何をしてるんだ?」
「静かにっ!シッ!」
ああっ!うるさいうるさいうるさいっ!
人が問題解けなくてイライラしているっていうのに!
シャーペンを乱暴に置き立ち上がると、勢い良くバンッと閉まったドア。
怒りに任せて扉を開くと、立っていたのは。
「お、おう…」
ひきつった笑顔で、固まっている父。
…とその後ろに、彼を盾に隠れきれてない、暇を持て余した三人。
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