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「…答えて」
理由なんて、誰もがすぐに答えるほど、簡単なものなのに。
それを言わそうとするこの人は、どこまで残酷なのだろう。
「頼むから」
気付いてくれなくても、ずっと追ってた。
ゆっちんにあれほど言われても、揺らげなかった。
思い出さないようにする度に、涙して。
心の何処かでいつか、いつかはと願っている自分。
「言えって！」
荒立てた声に、恐怖は感じなかった。
ただただ、悔しかった。
「……だよ……」
「え？」
これ以上、惨めにさせて、何が楽しいの。
十分這い上がれないところまで堕ちてるのに、それ以上に落として、どうするの。
「…好きだから…だよ…っ」
もう十分すぎるくらい、こんな自分に嫌気がさしているのに。
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