揺蕩う、光と闇-2

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『俺が好きって、本気で…?』 どれほどもがき苦しんでも手に入らないと痛感した。 それでもずっと、恋い焦がれてた。 その女の子が、俺を嫌っていたはずのしずが、だなんて。 俺にとっては、それほど夢のまた夢の話だった。 しかし、何も知らない彼女は。 『…ごめっ…』 何もかも、自分のせいにして。 いつもそうやって、謝ってきたのを知ってるからこそ。 『…私、なんかが…ほんとごめ…、っ?!』 『…そんなこと思ってないから!俺は』 無下にしないで欲しかった。 自分が思っている以上に、尊い存在なんだってこと。 何年も前から、ずっとずっと、追い続けて来て。 今でも引いてしまうくらいに想ってるんだよと。 喉まで出かかった気持ちを砕け散らせたのは、あの夕日に染まるグラウンドの光景。 力なく佇んでいる、土のついたユニフォーム。 引き留めておきたいとばかりに見つめる、憂いを帯びた瞳。
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