揺蕩う、光と闇-2

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録音された声が、容赦なく脳内で轟いて。 渦まいた自責の念に微動だにできない。 追いかけなければ。 すぐにでも謝らなければ。 しかし、意志と行動が伴わない。 取り返しのつかない事をしたのは、自分なのに。 傷付いたのは、彼女の方なのに。 しずに、嫌われた。 確固たるその事実に胸を躊躇うことなく潰して、息を吸うこともままない。 何を血迷って、あんな事を。 わざわざ祝いに来てくれたのに…。 欲に塗れた言動をとってしまった自身に悔恨を覚えたところで、痛みは助長する一方。 今度ばかりは、修復もできない。 ついてるはずの蛍光灯の明かりも次第に暗く感じる。 自分の残された歩むべき人生を反映してるみたいで。 本気で、死にたい、かも。 コン コン えっ。 途端に咲いた期待の花は、振り向いたと共に違う驚きに襲われる。 白の柄Tシャツに、黒のカーゴパンツ姿の長身の男性。 「なんで…」 戻ってきたと思っていた彼女ではなく。 開けっ放しにした扉の横に立っていたのは、遥人だった。
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