恋の花火は終わらない

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 ボソボソと生徒達に聞こえないように話す。この会話は聞かれたらヤバい。 「タマちゃんも花火見に来たの?」 「あ、うん、そう。今年は余裕があるから……」  幸い、私の様子が変なことは皆気付いていないよう。  とりあえず彼に一目会えただけでもいいや。浴衣見せたし逆に彼のも見れたしこれ以上は期待しない。  後は友人と適当に……と思っていたら。 「ごめん、私用事思い出した」 「……え?」  あまりにも急な発言に戸惑う。今日暇だって言ってたはずなのに……。 「申し訳ないけど、もう帰るね。それじゃ」 「ちょ、ちょっと……」
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