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立ち去る友人の背中を呆然と見つめる。
すると、巾着袋に入れてあるスマホからメッセージアプリの着信音が。
確認しようと取り出してタップする。そこには、
『頑張って王子様を射止めなさい』
という友人からのメッセージ。
「…………」
そしてもう1度友人が立ち去った方を見ると、私に向かって笑顔で右手の親指を立てていた。
ああなるほど、これは完全にわざとだ。
彼と私の関係を進展させる為に気を遣って帰ったんだ。
気持ちはとてもありがたい、けど。
「タマちゃん、どうすんの?」
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