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そして全ての観客に余韻を残し、花火大会は終了した。
ほぼ一斉にぞろぞろと最寄り駅へ歩き出す。私は生徒達の後を行く。
「さて、これからどうするー?」
「カラオケは?」
「……ちょっと、夜遊びなんかしないで帰りなさいよ?」
「え~、タマちゃん今日くらい見逃してよ~」
「補導されたいんならどーぞ?」
遊び足らないらしい生徒達に釘を指しつつ。作ったばかりの思い出に浸る。
……本当に、良かったな。
「あ、そうだ。センセ」
何かを思い出したかのように呟き、足を止めた彼。
「どうしたの、綿貫君?」
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