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カーテンの隙間から暑い日差しが差し込み、顔を照らす
瞬間、7時を知らせるアラームが鳴る
むくりを起き上がる僕は着ているTシャツを触り、思わずため息とともに言葉を漏らす
「夏なんて……」
アラームを止め、着ていた汗だくのTシャツを洗濯機に放り込む
昨日の残りの夕食たちを電子レンジにうつし、タイマーをセット
その間にシャワーを浴び、白Tシャツに着替える
電子レンジから取り出し、それらを食べ終わし、歯を磨き、少し髪を整える
7時45分
荷物をまとめ、玄関の扉を開ける
ギラギラした日差しが顔に直撃し、思わず手でそれを遮る
目の前の道路には陽炎がゆらりと揺れていた
「夏なんて……」
できるだけ日陰を選び歩き、やっと駅に到着
二駅先の駅で降り、車内と外気の温度にくらっとしながら駅東の駐輪場へ足を向かわせる
自転車にまたがり、4キロ先の大学を目指す
日向をなるべく避け、大学前の坂に到着する
緩やかではあるが、なかなか長い坂をギアを変えて、立ちこぎで進んでいく
夏の日差しに暖められた熱い風をうけてぐいぐいと自転車をこいでいく
大学の駐輪場につく頃にはTシャツはぴたりと汗で肌に張り付いていた
「夏なんてなくなればいいのに」
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