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「七っち!待ってたよ♪うんうん可愛い♪」
「死ぬかと思った…。何か奢れ…」
「はい、スポーツドリンク。七っちはこれで水分補給するからね♪さっき買ったばかりだから、まだ冷たいと思うよ~」
「あ、あぁ…」
礼を言うより先に受け取り、とにかく渇いた喉と身体に冷たい水分を取り込む。
身体が欲するままスポーツドリンクを飲んで、志音を見ると優しく笑っていた。
「あ、ありがとう…」
「いいって。七っちが頑張って可愛くしてきたご褒美ってことで♪」
「……そういうのは女子に言え」
自分じゃなくて、自分より向こうにいる莎弥に言ったのかもしれないけど、私が言われたような気分になって、嬉しいと思わないようにして、何だか拗ねたような言い方になってしまう。
「今の七っちは女の子でしょ?俺の彼女の七瀬でしょ?違う?」
「……違…わない…けど…」
志音、間違っているだろう。
私じゃない、莎弥がお前の彼女じゃないか。
私は莎弥の代わりなんだぞ?
変な期待をさせないでくれ…頼むから。
「七っち?」
「いや何でもない。それでこれからどこに行くんだ?」
「電車に乗って、でっかいショッピングモールで買い物しよ♪」
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