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「確かに…無理そうだな…」
しかし、この赤ん坊は志音によくなついているな。
よくは知らないが、これくらいの赤ん坊なら母親や父親になついて、他人は嫌がるものだと思っていたが、赤ん坊もそれぞれなのか、志音がこの赤ん坊にとって特別なのか…考えても仕方がないな。
「お前によくなついているな…。お前の子供に見えても仕方ないな」
「まぁ、一緒に遊んだり、着替えにミルク作り、オムツ替え、お風呂も入れたし…。最初はパパ体験だったけど、本格的にパパやることになるなんて…」
「子供は苦手か?」
「いや、そこまで苦手じゃないけど、赤ちゃんだと勝手が違うしさ。でもこうしていると、俺と七っちの子供みたい♪」
「私が産めるワケがないだろう…」
「七っちなら産める気がするから、今度はできるように頑張ろう♪」
「何を頑張るんだ…」
私が女性なら頑張るというのも分かるが、男の私は生物学的にも構造上も無理があるし、出産は男だと陣痛で死ぬんだと何かで見た記憶がある。
男は痛みや血に弱い部分もあるからな…女性でも平気ではないだろうが。
「その子の名前は何というんだ?」
「早苗ちゃん。瀬戸 早苗(セト サナエ)ちゃん」
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