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何にせよ服を着ないと始まらないな。
そう思っても身体がダルい。
正直動きたくない。
「いい加減に起きるか…」
朝食は家族揃ってが我が家のルールだから、さすがに家族の私がルールを守らないというのも何だかなと思う。
ゆっくり起き上がるが、腰に重い痛みが走り動きを止める。
一応は起き上がれてはいるので、手近にあったシャツは着てから、ベッド下に下着とズボンがあるのに気付く。
「取れるか?……ベッドを下りて…痛くて無理だ…」
部屋に志音がきてくれたら、下着を取ってもらえるかもしれないが、母の場合は取ってもらう前にこの状況の言い訳をしないといけない。
頼むから、部屋に誰かくるなら志音でありますように!
いや絶対に志音でありますように!
そう願っていると、ノックもなく部屋のドアが開き、私の心臓以外は動きを止めてしまう。
誰がきたのか確認できない…怖くて無理だ。
「七っち、もう朝ご飯だって…って固まってどうしたの?」
「……よ、よかった、志音で…」
少し緊張が解れて、志音に下着とズボンを取ってもらう。
「あの体勢は確かに腰に負担がかかるよね。普段も負担はかかるんだけどさ」
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