君の代わりに

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「明日で夏休みも終わるなー。」 「うん...。」 「なんでそんなに元気ねぇーんだよ?」 「明日、地元へ帰るんだ。」 「地元?地元って、ここじゃねぇの?」 「ううん、違うよ。 海の向こう。夏でも涼しくて、冬はとても寒い。」 「北海道かよ!?」 「違う、日本じゃないんだ。 私、髪の色、皆と違うでしょ。本当は瞳も違うの、ほら。」 「カラコン...! でも、明後日の始業式には戻るだろ?」 「ううん、戻らない。日本には2年だけって約束..だか..らッ...」 「これやるから泣くな!お前の目と同じ色。キレイだろっ。うまいぞ。」 「それ、どこから出したのよ!?」 「あと、このブルーの目の猫は預かる!返して欲しければまた日本に戻ってこい。」 「じゃ、マジックの道具のお面は私が預かる!」 「なら、必ず帰ってこい。必ずここでまた!」 「うん、必ず!」 「また...なっ」
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