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「ねぇ弘人にぃちゃん!ブロックで遊ぼー」
俺の手を引っ張っているのは瞬くんと良平君で子供部屋であろう2階へ招かれる
敦の方は常に女の子たちに囲まれにこやかに対応していた
押入れの玩具箱から出てきたのは懐かしのブロックで3人で恐竜を作ろうと組み立て始めた
組み立て終わり余りにも恐竜からかけはなれた物体に良平君と瞬くんが笑いながらバラバラに解体する
「次何やろうか」
そう聞くと二人は声を合わせてヒーローごっこ!という
兄弟のいなかった俺はそのごっこ遊びがなんなのか分からず説明を求める
「弘人にぃちゃんが悪者で俺と瞬がヒーローね!」
「いくぞー!突撃ぃい」
良平君の説明が終わったと共に全身で突っ込んできた瞬くんを受けとめ転がす
「よし!ダブルアタックだ!」
良平君が言うと瞬くんも直ぐ立ち上がり二人で飛びかかってきた
「くっ……つ、よい……こうなったら!くすぐり攻撃!」
一応俺からも反撃した方が良いだろうと二人を両手で捕まえて脇腹をくすぐる
その後もヒーローごっこは長く続き下から敦の声が聞こえた
「おやつ食うかー」
「「食べる!!」」
今まで転げながら笑っていたのにおやつと聞いて直ぐに階段をかけていった
その後ろをゆっくり歩いていくと甘い匂いが立ち込めている
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