序章

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目があってしまった。 そいつは透き通るようなアイスブルーの瞳をこちらに向けて、ただじっとしていた。 体も手足も細く、全体的に薄汚れている。 なんのことはない。今までもこんなやつは何処にでもいたし、自分も注意を向けようとはしてこなかったではないか。 それでも見つめあった目をそらすことができない。 気付けば声をかけていた。 「…ウチくるか」
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