バーベキュー

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「何やってるの?なかなかゴミ捨てから帰ってこないと思ったら、こんなとこで手をつないで」 明らかに怒った櫂の言葉にびくっと体が跳ねる。 本当に何やってるんだろう。 先輩だけじゃなく、櫂まで傷つけて。 泣くなんて卑怯だ。 泣いても何にも解決しない。 それは分かってるのに、涙が止まらない。 「はぁ」と溜め息をついた櫂が僕に近づいてきて、先輩から引き剥がした。 「夏樹は俺のものだ。いくらあんたが頑張っても、夏樹の心は1ミリも動かないよ。 だから、きっぱりとあきらめて、これ以上夏樹に関わらないでくれ」 櫂に睨み付けられた先輩は、信じられないことにニヤっと笑ったんだ。 「さっきから聞いてたんだろ? 俺も夏樹が好きなんだ。だから、夏樹を誰にも渡したくない」 「だから!…」 叫びだしそうな櫂を先輩が遮った。 「すごい自信だね。俺がいくら迫っても夏樹は揺るがないんだ」 「当たり前だろ。俺たちの想いの深さをナメるなよ」 「じゃあ、試させてもらうよ」 えっ?
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