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次の日、僕は柿崎さんに会いに行ってみる事にした。
櫂から理学部だって聞いていたから、学内の案内を頼りにやってきた。
僕の通ってる大学は学部ごとに校舎が違うから、理系の校舎は全く分からないんだ。
その上柿崎さんの顔を知らないとなれば、自分の計画性の無さに呆れる。
今日は諦めるしかないかな……そう思い始めた時、
「あれ君、蓮見(はすみ)の友達だよな?
こんな所で何してるの?」
と声をかけられた。
よく見ると、どこかで会った気もするが、知り合いではないと思う。
「覚えてないかな?
蓮見と一緒に、君のバイト先で会ったんだけど」
思い出した。
櫂にバイトしてるのがバレた日に、櫂と一緒にお店に来た人だ。
「あっ……」
「思い出した?俺、柿崎ってって言って、蓮見とはサッカー部で一緒なんだ」
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