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「お昼食べたら、海行きましょう」 琢磨は鞄から水着を取り出して、服を脱ぎ出した。 「え、今から着替えるの?ここで?」 「他にどこで着替えるの?」 びっくりしたように返されると、確かにな……って思う。 水着のままで外に出て、階段降りたらすぐ海だなんて贅沢すぎる。それも、ほぼ貸しきり状態の海だなんて。 「あ、いいものがあるよ」 部屋の押し入れを開けると、ビニールの塊を取り出した。それに、電動のエアポンプで空気を入れると、筏型の浮き輪になった。 「準備オッケー。さ、夏樹も先輩も着替えて。 あ、お昼何か聞いてきますねー」 琢磨が慌ただしく出ていってしまった。 「着替えましょうか?」 「そうだな」 水着っていうのに動揺してたけど、テニスの部室でも着替えている。 狼狽えた自分が恥ずかしくなって、大丈夫なふりして靴下とシャツを脱いだ。
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