1645人が本棚に入れています
本棚に追加
/460ページ
「お昼食べたら、海行きましょう」
琢磨は鞄から水着を取り出して、服を脱ぎ出した。
「え、今から着替えるの?ここで?」
「他にどこで着替えるの?」
びっくりしたように返されると、確かにな……って思う。
水着のままで外に出て、階段降りたらすぐ海だなんて贅沢すぎる。それも、ほぼ貸しきり状態の海だなんて。
「あ、いいものがあるよ」
部屋の押し入れを開けると、ビニールの塊を取り出した。それに、電動のエアポンプで空気を入れると、筏型の浮き輪になった。
「準備オッケー。さ、夏樹も先輩も着替えて。
あ、お昼何か聞いてきますねー」
琢磨が慌ただしく出ていってしまった。
「着替えましょうか?」
「そうだな」
水着っていうのに動揺してたけど、テニスの部室でも着替えている。
狼狽えた自分が恥ずかしくなって、大丈夫なふりして靴下とシャツを脱いだ。
最初のコメントを投稿しよう!