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お風呂をいただいてぼんやりと窓の外を眺めていたら、電話が鳴った。
櫂だ……
ちょっとドキっとしながら電話に出た。
「もしもし、櫂、こんばん…『夏樹はどこにいるの?』」
挨拶しようとしたら、不機嫌そうな櫂の声が聞こえた。
「どこって……琢磨のおじいちゃんの家だよ」
「中司先輩も一緒に?」
あれ、何で知ってるんだろう?
「うん。僕も朝知ったんだ。
先輩が海大好きで……じゃないや海の幸が大好きで、琢磨が誘ったみたい。
でも、何で櫂が知ってるの?」
「見たから」
え?
何を見たんだろう。
「何を?」
「夏樹が、楽しそうに先輩と歩いているのを見たんだよ」
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