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「今から来て。待ってるから」 「え、ちょっと、どういうこと? 待ってるってどこで?」 「夕方夏樹を見かけた所。 夏樹も見たんだろ、俺が走っている所」 夕方……あ、やっぱりあれは櫂だったんだ。 すごく似てると思ったんだ。 「分かった。 たぶん10分……ううん、5分で行くよ。 待ってて」 僕は電話を切ると階段を静かにかけ降りた。 おじいちゃんは早寝早起きだって聞いたから。 先輩と琢磨はまだお風呂から帰ってこない。 おじいちゃんの家のお風呂は大きくて、僕たち3人でも入れる広さだった。 「みんなで入ろう」って琢磨が言ったら、先輩が狭いからって反対したんだ。 「俺と夏樹が入るから、先輩は一人でゆっくり入って下さい。 行こう、夏樹」 琢磨が誘ってくれたのにまたまた先輩が反対して、結局じゃんけんで僕が1人で入ることになったんだ。今先輩達が入っている。 ……僕も一緒に入りたかったな。 修学旅行みたいで楽しそう。 ここには2泊させてもらう事になっているから、明日は絶対みんなで入ろう。 『櫂が来てるからちょっと出てくるね。心配しないで』 そう琢磨にメッセージを入れてから、僕は外に出た。
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